コミュニケーション虎の巻

乾癬治療は長い道のりです
患者さんと確かなパートナーシップを築き、治療リタイアのないようしっかり支えて行きましょう

ケース別コミュニケーションガイド

監修/神戸大学名誉教授・日本ファーマ シューティカルコミュニケーション学会会長
平井 みどり先生 

case.1 はじめての患者さん

はじめまして、薬剤師の○○です。
今後お薬のサポートをしっかりさせていただきたいのですこし、お話しをお伺いしてもよろしいですか?

ここがポイント!
  • ①第一印象はとても大切です。笑顔を忘れないように。
  • ②まず自分の名前を名乗り会話のきっかけをつくります。
  • ③患者さんが不快そうな態度を示したり目を合わせなかったら、次の機会を探し、それ以上コンタクトするのはやめましょう

この病気のこと、治療法のこと、ご担当の先生からどのような説明を受けられましたか?

ここがポイント!
  • ①患者さんが乾癬についてどの程度理解されているのかを知るため、まず上記のような質問をしてみましょう。
  • ②必要に応じ、『患者さんサポート』に掲載されている「乾癬の治療法」「日常生活のアドバイス」「乾癬の基礎知識」などを患者さんにもお見せしつつご説明します
    患者さんとの信頼関係もぐっと縮まることでしょう。

case.2 2回目以降の患者さん

こんにちは! 前回から何か変化はありましたか?

(治療結果が出ている場合)
順調に行っているようでよかった! 私もうれしいです!

ここがポイント!
  • ①良くなったり悪くなったりを繰り返す乾癬の治療ではなにかあった際、薬剤師に気軽に話したり相談できる関係をつくることが大切です。
  • ②治療がうまくいっている患者さんには薬剤師さん自身の喜びも素直に伝えます。長い治療ロードをともに走る伴走者であることを患者さんにも積極的にわかってもらいましょう。

case.3 治療がうまく進まない患者さん

いちばん困っていること、気になっていること
よかったら聞かせていただけますか?

ここがポイント!
  • いちばん大切なのは患者さんを絶対に否定しないことです。
    あれだめ、これだめ、といった紋切り型のメッセージがいちばん相手を傷つけてしまいます。
  • ②薬が塗れない、薬が飲めない、といった患者さんには、できないことを責めるのではなく、どうして塗れないのか、飲めないのかの理由を聞いてみましょう
  • ③薬や治療法について患者さんが不安や不満をお持ちになっている様子があれば、『患者さんサポート』に掲載されている「乾癬の治療法」「日常生活のアドバイス」「乾癬の基礎知識」などを患者さんにもお見せしつつご説明し、不安を取りのぞくよう努めましょう。